
大分県の温泉 おすすめ7選
SPECIAL ARTICLE
はじめに
九州地方東部に位置する大分県には、「べっぷ地獄めぐり」で有名な別府温泉や、湯布院温泉といった多くの温泉があります。大分県の源泉数・湧出量(ゆうしゅつりょう)はともに日本一。そのため、大分県は「おんせん県」として親しまれており、年間で多くの観光客が訪れる日本有数の観光地となっています。
本特集では、温泉好きの筆者が、大分県でおすすめの温泉7つを厳選してご紹介します。大分で温泉巡りをしたい人はもちろん、大分への旅行を考えている人、温泉地でのんびりと過ごしたい人はぜひ最後までチェックしてみてください。
大分県の温泉の魅力

大分県の温泉のほとんどは、火山の地下にあるマグマ溜まりを熱源とする「火山性温泉」です。そのため多くの温泉は、県の中央部を北東から南西に走る多くの火山周辺に集中しています。
なお2022年度末時点で、大分県内の温泉の源泉数は5,090、湧出量は295,000リットルと、ともに日本一。県内のいたるところに温泉が湧き、古くから長期滞在して療養を行う「湯治文化」も根強く残っています。
大分県には「べっぷ地獄めぐり」で知られる別府温泉(別府市)や、由布岳をはじめとする自然景観が美しい由布院温泉(由布市)、豊富な炭酸ガスを含んだ泉質が特徴的な長湯温泉(竹田市)などさまざまな温泉があります。そのため、温泉の色や泉質、入浴方法や景観なども多種多様。全国的にも珍しい温泉を堪能することが可能です。
また近年では、温泉熱を利用した地熱発電等の産業にも温泉が活用されています。
大分県の温泉 おすすめ7選
大分県にあるのは、別府温泉や湯布院温泉など有名な温泉だけではありません。有名どころ以外にも、県内各地に個性豊かで魅力的な温泉が多くあり、泉質や効能、入浴方法、景観などから、さまざまな楽しみ方ができます。
また、温泉と周辺の観光スポットをセットで訪れれば、さらに充実した旅の時間を過ごせるでしょう。
本チャプターでは、有名どころのから知る人ぞ知る穴場まで、筆者がおすすめする7つの温泉を厳選してご紹介します。
大分県でおすすめの温泉①:
別府温泉郷
★おすすめポイント
- 多彩な泉質や入浴方法、古くから伝わる湯治場風情を楽しめる
- 「地獄蒸し」や「とり天」「別府冷麺」などの名物グルメがたくさん
泉質 | 単純温泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、硫黄泉、酸性泉など |
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効能 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、打ち身、五十肩、切り傷、やけど、皮フ病、動脈硬化症など |
アクセス | JR日豊本線「別府駅」下車、徒歩約10分 |
周辺の観光情報 | 別府タワー、別府ロープウェイ、大分マリンパレス水族館「うみたまご」、別府ラクテンチ など |
温泉の特徴:
別府温泉郷は、源泉数約2,200、1分間の湧出量約8万リットル以上と、「おんせん県」大分を代表する日本一の温泉観光地。療養泉(※治療の目的に適した泉質を持つ温泉)10種類のうち7種類が確認されており、さまざまな効能が期待できます。
別府温泉郷では、湯治場として古来から多彩な入浴方法を楽しめる文化が伝わっており、市内には、「別府八湯(べっぷはっとう)」と呼ばれる、別府・鉄輪(かんなわ)・明礬(みょうばん)・浜脇・観海寺(かんかいじ)・柴石(しばせき)・堀田・亀川(かめがわ)の8か所の温泉があります。
なお、「べっぷ地獄めぐり」で有名な鉄輪温泉は、いたるところで湯煙があがり、硫黄の香りや湯治場風情が漂う、別府観光の中心地。温泉の蒸気で魚介や肉類、野菜などの食材を蒸して作る名物グルメの「地獄蒸し」も食べられます。
また、湯の花小屋や泥湯がある明礬温泉や、別府市内の海を一望し、日の出や夜景などの絶景を満喫できる観海寺温泉なども、別府温泉郷へ行った際にはぜひ訪れたい場所です。
その他にも、JR日豊本線「別府駅」周辺の商店街には大正から昭和初期のレトロな建物があり、商店街の路地裏には、地元の人たちが使う共同浴場なども点在しています。こうした場所もぶらりと散策してみることで、より別府温泉郷の雰囲気を味わうことができるでしょう。
大分県でおすすめの温泉②:
湯布院温泉
★おすすめポイント
- 露天風呂から眺める由布岳の雄大な景色は必見
- 秋冬に、金鱗湖から立ち上がる朝霧の幻想的な風景を見に行くのもおすすめ
泉質 | 単純温泉、アルカリ性単純温泉、塩化物泉など |
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効能 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、自律神経不安定症、不眠症、うつなど |
アクセス | JR久大本線「由布院駅」下車、徒歩3~20分 |
周辺の観光情報 | 金鱗湖、湯の坪街道、由布見通り、由布院ステンドグラス美術館 など |
温泉の特徴:
湯布院温泉は大分県のほぼ中央に位置し、「豊後富士(ぶんごふじ)」と呼ばれる由布岳の裾に広がる風光明媚な温泉観光地。地域のあちこちから温泉が湧き、源泉数941、湧出量4万8,446リットルと全国第2位。無色透明でさらりとした肌ざわりの湯が特徴で、保湿成分のメタケイ酸が多く含まれており「美肌の湯」とも言われています。
湯布院温泉は、豊かな自然に加え、侘び寂び(わびさび)を感じる日本庭園やもてなしに定評がある高級和風旅館が多く、全国的にも人気が高い観光スポット。旅館の露天風呂からは由布岳を間近に望め、絶好のロケーションを満喫できます。
また、観光のメインスポットである金鱗湖(きんりんこ)は、池底から温泉と清水が湧き出る不思議な湖。秋から初冬にかけては、朝霧に包まれる幻想的な風景が拡がります。
さらに、メイン通りである由布見通りや湯の坪街道には、カフェやレストラン、雑貨やお土産店などが軒を並べ、食事や買い物を満喫することが可能です。由布院ステンドグラス美術館をはじめ、ギャラリーや美術館などが数多くあるのもチェックしておきたいポイントです。
大分県でおすすめの温泉③:
長湯温泉(ながゆおんせん)
★おすすめポイント
- 「奧豊後」と呼ばれる大分県西部久住山麓にある秘湯
- 「つかってよし、飲んでよし」の炭酸温泉で、身も心も癒される
泉質 | 炭酸水素塩泉、二酸化炭素泉など |
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効能 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、切り傷、冷え性、慢性消化器病、高血圧、皮膚乾燥症、糖尿病、痛風など |
アクセス | JR豊肥本線「豊後竹田(ぶんごたけた)駅」から長湯温泉行きバスで約40分 |
周辺の観光情報 | やまなみハイウェイ、久住ワイナリー、朝倉文夫記念館 など |
温泉の特徴:
長湯温泉は、久住(くじゅう)山麓の丘陵地にある源泉数36、pH6.8前後、24.6~52℃の温度で湧く世界屈指の炭酸温泉。宿泊施設も含めて22箇所の日帰り温泉があります。
なかでも、おすすめなのが「ラムネ温泉館」。泉温は32℃と低いものの、炭酸含有量の高い外湯にゆっくりつかることで、小さな気泡が肌をまとい、じんわりと血行を促進してくれるため、身体の芯からぽかぽかと温まります。
また、芹川の河川敷にあり、24時間無料で入浴できる共同露天風呂「ガニ湯」も長湯温泉でおすすめのスポットです。
さらに長湯温泉には、「飲んで効き、長湯して利く、心臓胃腸に血の薬」という飲泉文化があり、地域内4か所の飲泉所で温泉の湯を飲むことができます。
湯治場としての歴史も古く、奈良時代の『豊後風土記』にも記されているほか、与謝野晶子や種田山頭火など多くの文化人たちが訪れた場所でもあり、温泉地周辺に多くの歌碑が残っているのも押さえておきたいポイント。
ちなみに、長湯温泉のある大分県竹田市は、同じく炭酸泉で有名なドイツの温泉地バート・クロツィンゲン市と友好姉妹都市になっています。その関係で、近年、ドイツでは長湯ブランドのワインを製造。一方、竹田市の方でも長湯温泉にドイツ風の建築が特徴的な「温泉療養文化館 御前湯」を建設するといった形で国際交流を深めています。
大分県でおすすめの温泉④:
天然海水風呂 塩湯
★おすすめポイント
- 海水のミネラルをたっぷり含んだ湯と潮風で、身も心も癒される
- 佐伯湾でその日に獲れた魚介類が山盛りの海鮮丼や、湯上りに食べる塩ソフトクリームもおすすめ!
泉質 | 海水 |
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効能 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、頭痛、運動麻痺、打身、ねんざ、冷え性、疲労回復、ストレス解消など |
アクセス | JR日豊本線「浅海井(あざむい)駅」から大分バス(佐伯市コミュニティバス)で約3分、バス停「運動公園前」下車徒歩1分 |
周辺の観光情報 | 豊後二見ヶ浦、つくみイルカ島、四浦半島の河津桜 など |
温泉の特徴:
塩湯(しおゆ)は大分県の南東端、宮崎県との県境の海沿いの町、佐伯市にある海水をろ過して沸かした天然の海水風呂。海水でもベタベタせず、ミネラルたっぷりのお湯が肌をすべすべにしてくれ、身も心もポカポカに温まります。また、お湯をなめるとしょっぱく、お湯が塩分を含んでいるためぷかぷかと身体を浮かべられるのも、この温泉の特徴です。
塩湯では、男女別に打ち湯や露天風呂、サウナ、貸切風呂があり、「見渡す限り海」という絶景を眺めながら、ゆっくりとお湯に浸かることができます。特に、貸切風呂は全室テラス付きなので、お湯で温まった体を潮風に当てれば、より心地よい感覚を味わえるでしょう。
また、併設の食事処では、近くの佐伯湾でその日に水揚げされた、ゼンゴ(アジ)やヒオウギ貝、車エビ、サヨリなど新鮮な海の幸が盛りだくさんの海鮮丼が味わえます。湯上りや食後のデザートに、塩ソフトクリームや塩バニラシェイクを食べる・飲むのもおすすめです。
県外からのアクセスはやや不便なものの、塩湯は知る人ぞ知る穴場の温泉。極上のお湯を体験したい人におすすめです。
大分県でおすすめの温泉⑤:
CITY SPA てんくう
★おすすめポイント
- 地上80メートルの屋上露天風呂から大分市内の眺望を楽しめる
- 本格的なサウナや、カフェバーがありゆっくりとくつろげる
泉質 | 単純温泉 |
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効能 | 神経痛や関節痛、冷え性、疲労回復など |
アクセス | JR日豊本線・久大本線・豊肥本線「大分駅」府内中央口(北口)を出て、右手にある直通エレベーターで19F(受付)~21F |
周辺の観光情報 | 大分県立美術館(OPAM)、府内城跡など |
温泉の特徴:
「おんせん県」である大分には、駅ビルの屋上にも温泉があります。CITY SPAてんくうは、JR九州グループが運営するJR大分駅の駅ビル19~21階にある温泉施設。
CITY SPAてんくうには、屋上露天温泉風呂や天然温泉の内湯、2種類の本格的なサウナ(※フィンランドサウナ、アロマスチームサウナ)、岩盤浴ができるヒーリングスパ、食事ができるカフェバーなどがあり、日々の疲れを癒すことが可能です。
なかでも、地上80メートルのところにある屋上露天温泉風呂からは、お湯に浸かりながら、海・山・空・街という大分の絶景を楽しめます。
また、CITY SPAてんくうがある駅ビルの1~4階にはショッピングモールの「アミュプラザおおいた」と、お土産やお弁当・惣菜などを買える「豊後にわさき市場」があり、8~18階には屋上庭園やホテルがあります。
駅直結でアクセスも良いので、出張等での短期滞在や旅の最期の疲れを癒すのにおすすめの温泉施設といえるでしょう。
大分県でおすすめの温泉⑥:
神崎温泉 天海の湯
★おすすめポイント
- 全室から別府湾を一望できる
- 植物由来で、天然の保湿成分がたっぷと含まれたモール泉は美肌効果抜群
泉質 | 単純温泉 |
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効能 | 神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・打ち身・くじき・慢性消化器疾患・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進など |
アクセス | JR西大分駅から車で5分 |
周辺の観光情報 | 高崎山自然動物園、道の駅 たのうらら、田ノ浦ビーチなど |
温泉の特徴:
サウナ・露天風呂付きの大浴場や、家族湯、露天風呂付きの家族湯が楽しめ、全室から雄大な別府湾を一望できる人気の温泉スポット。源泉かけ流しの天然温泉であり、植物由来で琥珀色のモール泉は、天然の保湿成分がたっぷりと含まれ、美肌効果が高いと評判です。
また全部で7室ある家族湯には、ヒノキ風呂や釜湯、畳風呂などそれぞれに個性があります。
施設の周辺には、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」や、約1,000頭の野生の猿を見れる「高崎山自然公園」、恋人の聖地としても知られる「田ノ浦ビーチ」、道の駅「たのうらら」など、大分市を代表する観光スポットが点在。合わせて訪れることで、さらに旅を満喫できるでしょう。
さらに、大分市と別府市を結ぶ国道10号線「別大国道」では、別府湾のオーシャンビューを眺めながらドライブを楽しめます。
大分県でおすすめの温泉⑦:
九重“夢”温泉郷
★おすすめポイント
- 泉質や趣が異なる個性豊かな12の温泉地が点在
- くじゅう連山の雄大な自然に囲まれ、周辺施設も充実
泉質 | 単純温泉、塩化物泉、硫黄泉、炭酸水素温泉など |
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効能 | 神経痛、美肌効果、慢性消化器病、便秘など |
アクセス | 大分自動車道九重ICから国道210号 |
周辺の観光情報 | 九重“夢”大吊橋、くじゅう花公園、やまなみ牧場、長者原など |
温泉の特徴:
九重“夢”温泉郷は、大分県の南西部に位置する九重町(ここのえまち)に点在する12の温泉地の総称。平成19年(2007年)10月、九重町の温泉をより多くの人に親しんでもらう目的で名前を公募し、「九重“夢”温泉郷」と名付けられました。
温泉郷には、筋湯(すじゆ)温泉、宝泉寺温泉、壁湯温泉、川底温泉、湯坪温泉、長者原(ちょうじゃばる)温泉、寒の地獄(かんのじごく)温泉、筌の口(うけのくち)温泉、龍門温泉、馬子草(まごそ)温泉、九酔渓(きゅうすいけい)温泉、水分(みずわけ)温泉があります。
個々の温泉の歴史は古く、西暦901年に京から大宰府へ左遷された菅原道真が川底温泉を開いてから、次々と温泉が湧出。神経痛や美肌などに効能があるとされる単純温泉、慢性消化器病や便秘などに効果が期待できる塩化物泉など、泉質や効能が異なる個性豊かな温泉を楽しめます。ゆっくり滞在しながら、湯巡りや湯治をしたい人におすすめです。
大分県をさらに楽しむためのポイント
大分県の魅力は温泉だけではありません。海や山に恵まれ、南蛮渡来の独自文化が伝わる大分には、たくさんの美味しい食べ物や料理、お土産があります。
本チャプターでは大分県の郷土料理やおすすめのグルメ、お土産などをご紹介します。
ポイント①:
とり天

実は大分県は一般家庭における鶏肉の消費量が日本一。最近は、「から揚げの聖地」として知られる「中津のから揚げ」の全国的な知名度が高いですが、大分の元祖ソウルフードは「とり天」です。
とり天は、その名の通り鶏肉の天ぷらですが、サクサクやフワフワの衣とジューシーな鶏肉の相性は抜群で、やみつきになること間違いなし。また、家庭料理として親しまれているだけではなく、地元の和洋食店や中華料理店でも独自のころもや味付けのとり天を食べられます。
なお、とり天は、醤油や塩と一緒に大分特産のかぼすを絞ってかけると美味しさが増します。から揚げよりもあっさりしているので、おなか一杯になってもついつい手が伸びてしまうおすすめの一品です。
ポイント②:
臼杵(うすき)ふぐ

豊後水道に面した臼杵湾で水揚げされる「臼杵のふぐ」は、昔から「ふぐを食すなら臼杵」と、多くの食通を魅了してきたほど。潮の流れが早い豊後水道で育ったふぐは、身が引き締まっており絶品です。市内には多くの臼杵ふぐ専門店があり、贅沢なふぐ懐石(ふぐ刺し、白子、から揚げ、ふぐ寿司、鍋、雑炊など)を一年中堪能できます。
なかでもおすすめなのが、明治38年創業の老舗「山田屋」。自慢の庭園で四季折々の風景を眺めながら、こだわりの器に盛られたふぐ料理を堪能できる名店です。ちなみにこの山田屋は、globeのKeikoさんの実家です。
ポイント③:
大分のおすすめのお土産
南蛮菓 ざびえる(ざびえる本舗)
1551年に豊後の国(現在の大分県)を訪れたフランシスコ・ザビエルの功績をたたえて名付づけられた大分を代表する銘菓。白餡とラム酒に漬けたレーズン入り餡の2種類の餡を、バター風味の洋風生地で焼き上げた和洋折衷のお菓子。ビロード風の高級感あふれる箱に入っているのも特徴です。
ぎょろっけ(ぎょろっけ本舗)
大分県津久見市が誇るソウルフード。新鮮な魚と野菜をふんだんに入れて作った、約70年地元で愛される食べ物です。ただ、形はコロッケですが、実はさつま揚げ。ピリ辛の唐辛子と魚の甘味がくせになります。
レンジで温めて手軽に食べたり、卵でとじて丼ものにしたり、冷めてもおいしく、お弁当のおかずにできたりするのはもちろん、お酒のつまみにもなるおすすめの一品です。
ポイント④:
関さば・関あじ

豊後水道の中で、大分市の佐賀関(さがのせき)半島と愛媛県の佐田岬に挟まれた「速吸の瀬戸(はやすいのせと)」と呼ばれるエリアで、一本釣りされたマアジやマサバのこと「関さば」・「関あじ」といいます。
関あじの旬は7月から9月。刺し身にして大分名産のカボスをかけて食べると、一段とうまみが増します。一方、関さばの旬は12月から3月。新鮮な刺し身は身が引き締まっており、関ものならではのうま味と歯ごたえは、高級魚として重宝されています。
ポイント⑤:
豊後牛

大分県の恵まれた自然の中で、最も長く肥育された黒毛和種の牛肉(雌牛の場合は未経産に限る)のうち、肉質等級2等級以上のものを「おおいた豊後牛」と呼びます。
「おおいた豊後牛」は内閣総理大臣賞、農林水産大臣賞を受賞するなど、輝かしい歴史と実績を持ち、全国的にも高い評価を得ている牛肉。きめ細かな美しい霜降り肉であり、風味豊かでとろけるような口当たりが特徴です。ステーキや焼き肉、ヒレカツ、ハンバーガーなど、あらゆる料理で美味しく食べられ、大分市・別府市内を中心に、県内各地の飲食店で食せます。
大分県のおすすめ観光スポット3選
大分県には温泉以外にも、海や山に囲まれた観光スポットや、個性豊かなレジャー施設などがたくさんあります。本チャプターでは大分県のおすすめ観光スポットをご紹介します。
観光スポット①:
宇佐神宮
入場料(税込) | — |
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住所 | 〒872-0102 大分県宇佐市南宇佐2859 |
アクセス | JR日豊本線「宇佐駅」下車バス・タクシー利用にて約10分 |
観光スポットの特徴:
宇佐神宮は全国に約4万社ある八幡神社の総本宮。国家鎮護の社、厄除開運の神として篤い崇敬を受けてきた神社で、伊勢神宮に次ぐ格式を誇ります。
本殿には華やかな朱塗りの荘厳とした佇まいがあり、御祭神は、一之御殿の八幡大神(はちまんおおかみ)、二之御殿の比売大神(ひめおおかみ)、三之御殿の神功皇后(じんぐうこうごう)。なお、この三柱は、横に並んで祀られています。
また、屋根がM字に見える「八幡造り」という古い神社形式を伝える貴重な建築物は、国宝に指定されています。
宇佐神宮は 厄除開運や家内安全、交通安全など総合的なご利益があり、本殿前の樹齢約800年の大楠は、EXILEのUSA(うさ)さんがヒット祈願したことから口コミで話題に。他にも、またいで踏むと良縁に結ばれる「夫婦石」や、一生に一度だけ願い事が叶う「願掛け地蔵」などのパワースポットとしても注目されています。
観光スポット②:
別府ラクテンチ
入場料(税込) |
一般料金の場合
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住所 | 〒874-0821 大分県別府市流川通り18丁目 |
アクセス | 大分自動車道別府ICから車で約10分、JR別府駅よりタクシーで約5分 |
観光スポットの特徴:
昭和4年(1929年)に開園し、数年後に創業100年を迎える老舗遊園地。3世代に渡って、地元の人たちに愛されているスポットです。別府市内を一望できる立石山中腹にあり、山の傾斜をケーブルカー(別府ラクテンチケーブル線)で登って入園します。
園内には、標高約240メートルの高さから別府市内を一望できる日本で唯一の二重式観覧車「フラワーかんらん車」や、昔ながらのジェットコースターなど、昭和レトロでユニークな乗り物が多数あります。温泉や、かわいい動物たちと出合えるコーナーがあるほか、芝生や花壇を植えたガーデン広場でピクニック気分も味わうことも可能です。
また、昭和25年(1950年)から続く「あひるの競走」はラクテンチの名物。レースの1着を的中させると可愛い景品がもらえます。小さな子どもから大人まで、幅広い年代の方が安心して楽しめる遊園地です。
観光スポット③:
やまなみハイウェイ
入場料(税込) | — |
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住所 | 大分県由布市~熊本県阿蘇市 |
アクセス | 大分県由布市水分峠と熊本県阿蘇市一の宮町を結ぶ県道11号線 |
観光スポットの特徴:
やまなみハイウェイは、大分県由布市水分峠(みずわけとうげ)と熊本県阿蘇市一の宮町を結ぶ県道11号の愛称。全長約50キロの九州を横断する観光道路は、全国に誇る絶景のドライブルートであり、“日本百名道”にも選ばれています。
沿線には、九州本土最高峰の中岳を中心とするくじゅう連山や、飯田高原、瀬の本高原などの雄大な自然があるほか、観光牧場や温泉、キャンプ場など親子で楽しめるレジャースポットや高原グルメを味わえる店などが多数あります。
なかでも、高さ173メートル、全長390メートルあり、歩行者専用の吊り橋としては「日本一の高さ」を誇る九重“夢”大吊橋からは、夏は新緑、秋は紅葉といった形で周囲の山々が織りなす四季折々のパノラマビューを楽しめます。
まとめ
本記事では、大分県でおすすめの温泉を中心に、周辺の観光スポットや郷土料理、グルメ、お土産などを紹介しました。
「おんせん県」として知られる大分には、別府温泉、由布院温泉などの有名な温泉に加え、個性あふれる魅力的な温泉がたくさんあります。大分県へ足を運べば、雄大な海や山の景色を眺めながらゆっくりと温泉につかれ、日頃の疲れを癒すことができるでしょう。
なお、その際は、温泉と合わせて周辺の観光スポットを訪れたり、個性豊かな名物グルメを味わったりすることもおすすめします。
大分県への温泉旅行を考えている方は、本特集を参考におすすめの温泉や観光スポット、名物グルメなどをチェックし、ぜひ大分で極上の癒し時間を満喫してください。