国際結婚のメリットとデメリット、成功させるポイントは?

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国際結婚のメリットとデメリット、成功させるポイントを経験者が解説!

国際結婚のメリットとデメリット、成功させるポイントを経験者が解説!

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著者

著者・KARNA

KARNA

東南アジア・ラオス在住、国際結婚。ラオス人夫と娘の3人家族。異文化の面白さや国際結婚の大変さを楽しみながら、トリリンガル育児に奮闘中。息抜きは、ラオスの美味しいコーヒーと果物たち。

はじめに

近年、国際結婚はそれほど珍しいことではなくなってきました。
ただ、「国際結婚」と一口に言っても、夫が外国人の場合や妻が外国人の場合、相手がどこの国の人なのか、結婚後に日本に住む場合や相手の国に住む場合など、その形はさまざまです。

ちなみに、「国際結婚」と聞くと、素敵な外国人とのインターナショナルな生活に憧れる方もいるでしょう。ですが、実際に国際結婚を経験した人のなかには、「憧れだったけど、現実は……」と言う人も。
筆者もラオス人と国際結婚をしたひとりですが、良くも悪くも予想や想像と違った部分は多いです。

そこで本特集では、筆者の実体験を踏まえて国際結婚のメリットとデメリットをご紹介します。将来国際結婚をしたい方、現在付き合っている外国人の恋人との結婚を視野に入れている方は、ぜひ参考にしてみてください。

国際結婚のメリット

国際結婚をした場合の結婚生活がどうなのか、気になる方も多いでしょう。まずは、筆者が実感する国際結婚のメリットを5つご紹介します。

国際結婚のメリット

メリット①:異文化体験ができる

国際結婚をすると、結婚生活において、日本にはないさまざまな異文化体験ができます
言語や文化・習慣など、どれをとっても私たち日本人には珍しく新鮮なことばかり。旅行や留学などで相手の国へ行ったことがある方でも、結婚生活となると、今まで見えなかった新しい物やことに出会うものです。

筆者の場合、相手の国(※ラオス)での仏教儀式への参加や、日本にはない珍しくて美味しい食べ物に囲まれる生活は、貴重な異文化体験。ラオス在住7年目の現在でもなお、何かと新しい体験ができる刺激の多い生活は、国際結婚をして良かったと思う最大のメリットです。

メリット②:相手の国の言語が上達する

相手の国の言語を学びたいのであれば、国際結婚をすると覚えが良く、早く習得できます。例えば、語学学校では習わない日常会話のちょっとした言い回しや、家庭生活での文化・習慣に沿った会話は、結婚相手から多くを学べる部分です

筆者は夫と出会う前から相手の国の言語を学んでいましたが、結婚してからは、現地の友人から「急に言葉が上手になった」と言われるようになりました。
このような実体験からも、家庭で日常会話を学べ、言語の上達が早いことは国際結婚の大きなメリットと言えるでしょう。

メリット③:愛情表現が豊か

一般的によく「日本人は愛情表現が不得意である」と言われます。結婚生活で愛情表現を望む方にとって、国際結婚の相手は多くの場合、満足のいく愛情表現をしてくれることでしょう
外国のドラマや映画で見る、日常での"I love you."やキスやハグは、決して大げさではありません。欧米の方だけでなく、東南アジア人である筆者の夫も愛情表現は豊か。筆者は日々、夫から充分なほどに愛情を受けており、国際結婚をして良かったと感じています。

逆に言えば、日本人男性やコミュニケーションが苦手な方の場合は、妻・夫となる相手に対してやや大げさに愛情表現をした方が良いでしょう。

メリット④:家事・育児を夫婦で共有できる

日本でも増えてきていますが、海外では、多くの国で「夫婦共働き、家事共有」という家庭がほとんど。国際結婚で子どもを望む場合や出産した場合も、夫が率先して育児をする家庭が多く、「妻によるワンオペ家事・育児」となるケースは少ないです
こういった海外の常識からも、国際結婚の夫婦で家事・育児を共有できるため、精神的に余裕を持った生活が送れるでしょう。

なお、子どもをバイリンガルに育てたい場合も、子どもが幼いうちから家庭で父・母両方の言語に親しむ環境が整っているのはメリットです。
また、相手の国で子どもを保育園や幼稚園に入れる場合、日本のような「待機児童」や複雑な書類などない国がほとんどなので、その点も育児国際結婚のメリットと言えるでしょう。

メリット⑤:視野が広がり、強くなる

国際結婚をすると、異文化体験などを重ねられるため、グローバルに視野を広げられます。視野が広がると、思考の変化や新たな発想にもつながり、家庭生活や仕事において新しいアイディアが生まれることも。
相手の国について深く知ることで、「外から見る日本」という視点で日本や日本人を客観視する場面もでてくるでしょう。そういった知識もまた自身を成長させてくれます。

また、次のチャプターで挙げるデメリットを含め、国際結婚での困難な状況を乗り越えることでも経験値が増え、さらに視野が広がり、人として強くなれるのも間違いありません。
「視野が広がり、強くなる」は、実は筆者が国際結婚をして一番強く感じる点。この点も国際結婚の重要なメリットといえるはずです。

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国際結婚のデメリット

次に、国際結婚のデメリットをご紹介します。国際結婚を考える場合は、メリットだけでなくデメリットの部分を見ることもとても重要です。ぜひ参考にしてみてください。

国際結婚のデメリット

デメリット①:言葉の壁

どんなに相手の国の言葉を上手に話せても、または相手がどんなに日本語を上手に話せても、言葉の壁はあるものです。家庭において重要なことを決めるときやトラブルのときなど、ネイティブでない言葉で100%自分の気持ちを表現するのは難しいでしょう。
伝わらないことでお互いにとってストレスになり、喧嘩へと発展してしまう場面が増えます。そのとき、相手の国に住んでいる側は、より強く「辛い」と感じてしまうことも。

国際結婚で言葉の壁を感じたときは、冷静になり、筆談や図解説明を含めてじっくりと話し合うことが大切です。場合によっては親しい人に相談したり、仲介してもらったりするのも良いでしょう。

デメリット②:手続きの苦労

国際結婚には、さまざまな手続きが義務付けられています
筆者の場合、結婚書類を申請するために、双方の国で役所や大使館、警視庁や外務省、病院など多くの場所に何度も足を運ばなければなりませんでした。書類のなかには、夫婦が出会ってから結婚に至るまでの経緯を全て文章で書くものあり、準備にも時間がかかります。途中段階で日本側と相手国側の言う事が違うという場面もあり、自ら交渉することもありました。
また、結婚書類以外にも、在留資格やビザ、社会保険、自動車免許など、国際結婚後に毎年苦労する書類も少なくありません。

夫婦の片方が「外国人」であることが障害になり、手続きに苦労する場面が多いのは国際結婚のデメリットのひとつ。
手続きに関しては途中で嫌気がさすこともありますが、あきらめずに、ひとつひとつ整理しながらこなしていくことが大切です

デメリット③:文化・習慣、価値観の違い

多くの国際結婚経験者がデメリットとしてあげるのが「文化・習慣、価値観の違い」
相手の国の生活習慣や宗教的習慣などに順応できず、耐えられなくなるケースもあるほどです。また、義家族との関係にも、文化・習慣、価値観の違いは大きく影響します。

ちなみに筆者が一番合わないと感じた点は、東南アジアに多い「集団行動」。どこへ行くにも何をするにも、家族・親戚、友人・知人と大勢で行動します。これは、核家族や個人行動、少人数が好きな日本人とは大きな違い。未だに慣れずに苦労しています。
こういった違いは、夫婦二人でよく話し合い、カバーできる部分はカバーしあうことが大切。相手を思いやる心を持ちましょう。

デメリット④:お金がかかる

国際結婚をすると、一時帰国(里帰り)の渡航費のはじめ、なにかと費用がかかります
また、在留資格やビザなど、諸々の手続きにも費用がかかり、必要書類を取得するための交通費なども含めると、年間トータルで家計に与える影響も少なくありません。さらに、子どもをインターナショナルスクールや相手の国の日系の学校などに通わせるとなると、学費も大幅に高くなります。
筆者の場合も、予想外に費用のかかる場面が多く、家計をやりくりするのも一苦労です。

国際結婚にはお金がかかることも意識し、将来を見据えたライフプランとして、諸所でかかる費用についても相手と話し合っておくと良いでしょう

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国際結婚を成功させるポイント

次に、国際結婚のメリットとデメリットを踏まえて、国際結婚を成功させるためのポイントをご紹介します。

国際結婚を成功させるポイント

ポイント①:相手の国の文化・習慣を理解する

国際結婚は、相手の国の「文化・習慣、価値観の違い」を乗り越えられるかどうかで大きく変わります。それにはまず、相手の国の文化・習慣を理解することが大切です。

その際、異なる文化・習慣を全て受け入れ、全て自分が相手に合わせる必要はありません。ただ、相手に対して「普通はこうだ」や「それは違うでしょう」という押し付けの気持ちがあると、結婚生活の中で何かとストレスになり、かえって自身を苦しめることに。
また、国際結婚をして日本に住む場合でも、「日本にいるのだから、何事も日本式はあたり前」では相手を苦しめることになります。

国際結婚では、固定概念を捨て、相手の国の文化・習慣を理解するよう努めましょう。そのうえで、日本式を選ぶのか相手の国のスタイルを選ぶのかを、前向きな思考で臨機応変に判断することが大切です。

ポイント②:同棲・事実婚の期間を設ける

正直なところ筆者としては、国際結婚は書類を急がず、まずは同棲生活、または事実婚の期間を数年設けることをおすすめしたいです
これは、手間のかかる手続きをはじめ、大変な思いをして婚姻を成立させても、後に文化や習慣、価値観の違いなどでトラブルになった場合、国際離婚の方が国際結婚のさらに何倍も大変だと言えるからです。実際、そういった問題を抱える国際結婚夫婦も少なからずいます。

ビザなどの都合がつく場合や特別な事情がない場合、まずは一緒に住み、共に生活することからスタートし、互いの文化・習慣を理解してから結婚に踏み切っても遅くはないはずです。
国際結婚の苦労を乗り越えられるかのお試し期間として、まずは同棲・事実婚期間を設けると良いでしょう。

ポイント③:相談相手をつくる

国際結婚後の生活のなかで、言葉の壁や文化・習慣、価値観の違いが苦になったとき、一人で抱えこむのは心身ともに大きな負担。困ったときに相談できる人、頼れる人が必要です

相手の国に住む場合、一番良い方法は、同じ地に似たような環境で在住している日本人の友人を作ること。近くに日本人がいない場合は、日本にいる家族や親しい友人など何でも相談できる人にSNSを利用して相談するのも良いでしょう。
また、日本に住む場合でも、理解しあえ、共感しあえる仲間の存在は大切。愚痴を聞いてもらうだけでも救われることがあるはずです。
コミュニケーションの苦手な方も、一人でもよいので気兼ねなく話せる相談相手をつくっておきましょう。

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国際結婚に関するQ&A

Q1.国際結婚をしたら、国籍はどうなる?

A. 国によって異なりますが、多くの国では国際結婚をしても国籍はそのまま、変わることはありません
ちなみに、これは相手国に住む場合も同じ。国籍は日本のまま、日本の住民票を海外転出し、相手国の配偶者ビザと居住許可書を得ての海外在住となります。
10年20年と配偶者として長くその国に住むことで永住権や国籍を得られる国もありますが、国によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

  • 相手の国の国籍をとる場合、日本では多重国籍が認められていないので、日本の国籍を除籍する必要があります。

Q2.国際結婚に必要な書類や法的手続きは?

A. 国際結婚に必要な書類は、国によって大きく異なります。筆者の場合は、ラオス側と日本側とで国際結婚に計17種類の書類が必要でした。
また、結婚届の提出先国は、居住する場所によって異なります。

日本に居住する場合 日本で結婚届を提出し、受理されたものを持って在日本[相手国]大使館に申請すると相手国での結婚も認められます。
相手国に居住する場合 相手国で結婚届を提出し、受理されたものを持って在[相手国]日本国大使館に申請すると日本での結婚も認められます。
  • 日本では市区町村役所、ラオスでは国際結婚の場合は外務省と、国によって提出先が異なるため要確認
第三国に住む場合 在[第三国]日本国大使館と、在[第三国][相手国]大使館に要問い合わせ。

    Q3.国際結婚で子どもが生まれた場合、子どもの名前・国籍はどうなる?

    A.

    日本に居住・出産の場合 子どもは日本の名前・国籍が得られます。
    • 原則、日本で婚姻届けを提出する場合、夫婦は別姓(届け出をすれば同姓も可)
    相手国居住・出産の場合 多くの国で、子どもは相手国の名前・国籍が得られます。母親が日本人の場合、在[相手国]日本国大使館に出生届を提出することで、日本の名前・国籍を得ることが可能。父親が日本人の場合でも、日本で認知状態にあれば届出ることで日本国籍を得られます。

    また、日本では国際結婚の子で二重国籍を得た場合20歳までに国籍を選択とありますが、相手国で、国際結婚の子でも二重国籍を一切認めない国もあるので注意しましょう。

    まとめ

    「海外に興味・関心がある」「外国人が好き」という人のなかには、国際結婚に憧れる人も多いでしょう。ですが、理想と現実は違うものです。

    筆者の場合はコロナ禍だったこともあり、通常より多い手続きを経て国際結婚を成立させました。結婚後、相手の国という不慣れな環境での生活には苦労も多く、気持ちが落ち込むこともありましたが、多くのことを経験した上で、人として一回り強くなったように思います。何事にも立ち向かえる前向きな思考、かつ気楽な心を持てるようになりました
    今では異国での結婚生活を満喫し、「国際結婚して良かった」と心から思えます。

    本特集で紹介した国際結婚のメリットやデメリット、国際結婚を成功させるポイントが、外国人の恋人との結婚を考えている方や、国際結婚に憧れている方のお役に立てれば幸いです。

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