住宅ローン特集、第3回目となる今回は、住宅ローン借り換えのポイントです。
昨年末のゼロ金利政策解除を受け、金利が少しずつ上昇してきていますが、まだまだ住宅ローンの金利は歴史的な低さを保っています。もし、現在の金利よりも高い水準で住宅ローンの借り入れを行っているのであれば、借り換えを検討してみる価値は十分にあります。
但し、住宅ローンは借り換えれば、必ずお得になるものではありません。住宅ローンの借り換えで損しないために、まずは基礎知識をしっかりと身につけておきましょう。
初めて住宅ローンを組むと、保証料、登記費用、抵当権設定費用、事務手数料等の費用が発生しますが、住宅ローンを借り換える際にも、これらの費用がかかってきます。
具体的な額は借入金額、返済期間などによって変ってきますが、20万円~40万円程度が目安になります。つまり、住宅ローンを借り換える際は、借り換えにかかる諸費用も含めた上で、総返済費用が少なくなるかどうかを計算する必要があります。
また、住宅ローンの借り換えには一部制限があります。例えば、民間融資から公的融資への借り換え、公的融資から公的融資への借り換えはできないようになっています。具体的には、銀行からフラット35へ借り換えることや、フラット35からより金利が低いフラット35への借り換えはできません。住宅ローンを公庫や年金、財形、自治体融資等で組んでいる方は、借り換えを検討する際、十分注意しましょう。
逆に民間金融機関から民間金融機関への借り換えを検討する場合、全く制約はありません。
住宅ローン借り換えの最大のメリットは住宅ローンの総返済額を減らせる点にあります。また、住宅ローンを借り換える際、返済期間や返済額を工夫することで更にいくつかのメリットを受ける事ができます。具体的には下記のようなメリットが発生します。
また、返済額を増やすことで更に返済期間を短縮できる他、一部繰り上げ返済を活用すれば返済期間だけでなく、総返済額を更に削減することも可能です。
実際に住宅ローンを借り換える際は、下記のポイントをしっかりとチェックし、借り換え用住宅ローンの内容を比較しましょう。
住宅ローンの残年数や残高が少ない場合、現在借り入れている住宅ローンと借り換える住宅ローンの金利差が殆ど無い場合は、借り換えてもお得にならない場合があります。また、現在の住宅ローンで返済し続けた場合と、住宅ローンを借り換えた場合の総額比較は忘れないようにしましょう。自分で計算するのが大変な場合は、借り換え用住宅ローンを販売している金融機関の担当者に試算をお願いしましょう。
住宅ローンをうまく借り換えることができれば総額で数百万円お得になることも珍しくありません。可能性がある場合は、手続きの手間を惜しまずに検討してみましょう。
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※2020年10月12日時点
※2020年10月12日時点