節約生活のススメ
第11回 自動車保険の節約
重油価格の高騰が続くなか、車に関する出費は増えるばかり…という方も多いのではないでしょうか。ガソリン代の節約については、特集第2回でも説明しましたが、あわせて見直したいのが「自動車保険」の保険料です。
自動車保険には、すべてのドライバーに加入が義務付けられた「自賠責保険」がありますが、事故の際の賠償額が低いため、万一に備えて、任意の「自動車保険」にも入っておいたほうが安心です。保険業界の規制が緩和され、さまざまな保険商品・サービスが登場していますが、内容を充分に把握しないまま、とりあえず加入している、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
自動車保険は、補償内容をよく整理し、各種の割引を併用すれば、保険料をかなり安く抑えることができます。また、同じ補償でも保険会社によって保険料が異なる点にも注意が必要です。無駄な保険料を払っていないかどうか、さっそく、以下の節約ポイントをチェックしてみましょう。
CHECK!おすすめの節約方法
「直販型自動車保険」がお得
これまでの自動車保険は、販売代理店経由の契約が主流でしたが、最近では代理店を経由しない直販型の自動車保険が増えています。
申込みや事故対応のほとんどをインターネットや電話で直接、保険会社と行うため、保険料が安く、人気を集めています。
なかには同じ補償で価格が3~4割も下がるケースがあります。保険料を安く押さえたい方は、直販型の自動車保険を検討すると良いでしょう。
ソニー系の損害保険会社で、「通販型」自動車保険の販売実績14年連続トップ。(※主に自動車保険をダイレクト販売している損害保険会社の2014年度までの業績発表より) さらに、運転免許証の色を「ゴールド」「ゴールド以外」の2つに区分して保険料を算出しており、「ゴールド免許」保持者は、保険料が約10%割引となる。 | |
ロードサービス |
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事故対応 | 24時間365日 |
ゴールド免許割引 | 有り |
安全装置割引 |
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セカンドカー割引 | 有り(ノンフリート等級6等級から) |
インターネット割引 | 新規インターネット経由でのお見積・契約で最大10,000円OFF |
三井物産が親会社の三井系損害保険会社。直販保険の中でも保険料の安さは突出。サポートにも定評がある。万一の事故の際は、1事故1名の専任担当者が対応し、示談交渉なども代行。希望者にはネット上で事故の解決状況、解決までの進捗状況が閲覧できるMyページサービスも行っている。 | |
ロードサービス |
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事故対応 | 24時間365日 |
ゴールド免許割引 | - |
安全装置割引 | - |
セカンドカー割引 | 有り(ノンフリート等級6等級から) |
インターネット割引 | インターネット経由での見積もり・契約で保険料最大10,500円OFF |
S&Pによる保険財務力の格付けでAA-を獲得している外資系の大手保険会社。リスク細分型自動車保険を採用し、直販に特化することで安い保険料を実現。万一の事故の際のサービスは一事故専任チーム制を採用し、電話一本で最大限のサービスを提供するワンステップ事故対応サービスが売り。 | |
ロードサービス |
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事故対応 | 24時間365日 |
ゴールド免許割引 | 有り |
安全装置割引 |
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セカンドカー割引 | 有り(ノンフリート等級6等級から) |
インターネット割引 | インターネット経由での見積もり・契約で保険料最大10,000円OFF |
保険料がお得になる割引制度 ~ドライバー編~
「年齢条件」の設定を上げる
保険に付けられる特約のひとつに「年齢条件」の項目があります。これを高めに設定すると、保険料を安くあげることができます。年齢条件には、「無制限(年齢を問わず)」、「21歳未満」、「26歳未満」、「30歳未満」などがあり、設定年齢に満たないドライバーは、その車両を運転することができません。
しかし、家族で同じ車を使っているような場合、子供の成長・独立などに伴ってドライバー年齢が上がっても、年齢条件の設定を変えないまま、余分な保険料を支払っているケースがあります。
「30歳未満不担保」の保険料は「年齢を問わず担保」の半分以下になることもありますので、保険更新の際には、ドライバーの年齢条件を見直すようにしましょう。
- 保険料が高い順
-
- 年齢を問わず担保(すべての年齢が対象)
- 21歳未満不担保(21歳以上のみ対象)
- 26歳未満不担保(26歳以上のみ対象)
- 30歳未満不担保(30歳以上のみ対象)
ゴールド免許割引を活用
「ゴールド免許証」は、最低でも過去5年間無事故無違反である、いわばセーフティドライバーの証です。いくつかの保険会社では、ゴールド免許証に対して保険料の割引が適用されますので、ゴールド免許証をお持ちの方はぜひ活用しましょう。
ドライバーを限定すれば割安に
家族で同じ車を使用する場合、保険の特約を使って、ドライバーを「加入者とその家族」、あるいは「加入者本人と配偶者」などに限定することで、保険料を安くできます。家族の中で車を運転する人が決まっている場合は導入すると良いでしょう。
ただし、この特約をかけた場合、指定者以外(友人やその他の家族など)は車を運転することができなくなります。指定者以外が運転し、事故を起こしてしまった場合は保険が適用されませんので、くれぐれも注意が必要です。
「ノンフリート等級」の割引制度
「ノンフリート等級」とは、過去の事故歴に応じて保険料が増減額されるシステムです。1~20までの等級に区分されており、新規契約の場合は6等級からスタートします。
その後、1年間無事故であれば、等級が1つ上がり、事故を起こしてしまった場合(かつ保険を適用した場合)は、1事故につき等級が3つ下がります。等級が高いほど保険料は安く、低いほど保険料は高くなります。
下の表を参考に、保険料10万円の場合を見てみると、ノンフリート等級最下位の1等級では、保険料が60%割り増しされて「16万円」となり、最上位の20等級では60%マイナスされて「4万円」になります。
つまり、日頃から安全運転を心がけることによって、保険料を安くすることができるのです。
ノンフリート等級の割引率(保険継続時)
等級 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16~20 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
割引率(%) | +60 | +30 | +20 | 0 | -10 | -10 | -20 | -30 | -40 | -40 | -45 | -50 | -50 | -55 | -55 | -58~-60 |
※ノンフリート等級の割引(割増)率は保険会社によっても異なりますので、詳しくはご加入の保険会社の割引をご確認ください。
保険料がお得になる割引制度 ~車両編~
「年間走行距離」をチェック
「年間走行距離」が短いと保険料は安くなります。「車に乗る頻度が少ない」イコール「事故の危険度が少ない」と判断されるためです。
年間走行距離を細かく区切って保険料算出を行なっているソニー損保の場合、 11,000km以下であれば約20%、7,000km以下なら約26%、3,000kmの場合は約29%もの保険料が割り引かれ、かなりお得になります。
車の「使用目的」によってもお得に
「業務用」「通勤・通学用」「日常・レジャー用」など、車の使用目的と使用頻度によっても保険料は安くなります。業務用や通勤・通学用よりも、週末のレジャーなどでしか使用しない場合の方が、事故の危険度が減るため保険料は安くなります。
「安全装置」による割引も
車両に「エアバッグ」などの安全装置を搭載していると、人身障害や搭乗者障害の保険料を安く抑えられる場合があります。万が一事故に遭っても、運転者や同乗者への危険が減ることが期待されるためです。
同じように、「ABS装置」「横滑り防止装着」「衝突安全ボディー」などが付いている場合も割引が適用されるケースがあります。
「セカンドカー割引」による割引
「セカンドカー割引」は、2台目以降の車の保険料が割引になる制度です。
ノンフリート等級が11等級以上のドライバーで保険会社の定める条件を満たしていれば、2台目以降のノンフリート等級を7等級からスタートすることができ、そのぶん保険料が安くなります。
支払い・手続き方法で節約
保険料の支払いは「一括払い」
自動車保険の保険料支払い方法には「一括払い」と「分割払い」があります。当然、「一括払い」の方が保険料はお得になります。保険料を一括で支払った場合、10回の分割払いと比較して、約10%以上もの差が出ることがあります。
「インターネット」で契約手続き
直販型自動車保険の多くは、インターネットで契約や見積もりをした場合、保険料の割引サービスを行なっています。ソニー損保では、新規インターネット経由の見積もり・契約で最大8,000円引き、三井ダイレクト損保は最大10,500円、アクサダイレクトは最大10,000円が、年間保険料額に応じて割り引かれます。
自分に必要な補償内容・特約を見極めよう
自動車保険を節約する方法、いかがでしたでしょうか。
契約や保険の見直しはすべて保険会社まかせにしてきた方も、契約項目のポイントを見直してみると、さらに安くできるかもしれません。
最近は、多くの保険会社のホームページ上で、簡単に保険料の見積もりが出せるようになっていますし、複数の自動車保険の見積りを一括で出してくれるインターネットサービスもあります。
ただし、自動車保険は安ければよいというものでもありません。保険料はもちろんですが、万一の時の事故対応、自分に必要な補償内容や特約をしっかりと見極めて選ぶようにしましょう。
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