ビジネスマナーは社会人の基本。名刺交換や電話の応対、メールや敬語の使い方。ビジネスマンとして身に付けておきたいマナーを特集。

ビジネスマナー:メールと敬語

第1回 好感度アップのビジネスマナー 〈電子メール&敬語編〉

すべてのビジネスマンに贈る ビジネススキル講座

CONTENTS

「メール」は効果的に活用しよう

日常生活はもちろん、ビジネスシーンでも、メールは欠かせないツールになっています。相手の状況を確認しなくてもよい分、気軽で使いやすいところがメールの利点ですが、ビジネスで使用する際は、守らなければいけない基本的なマナーがありますので、いくつかポイントを押さえておきましょう。

書式をマスターしよう

①内容は簡潔に

手紙が伝統的な書式にのっとるのに対して、メールは書式よりも実用性を重んじる連絡ツールです。特に、ビジネスシーンでは、端的に用件のみを書くのが正しいマナーです。

②件名には用件の内容を明記

「こんにちは」「お世話になっております」など、一見して用件の分からない文をメールタイトル(件名)にするのは、ビジネスマナー上、好ましくありません。件名は、それだけで内容が分かるよう、具体的かつ簡潔に書きましょう。

③用件は1つのみ

複数の用件を一度に送るのはトラブルの元です。重要な用件は1つのメールにつき1件に留めましょう。

良い例

(件名)新製品「***」のお見積もりのお願い

□□株式会社
△△ △△男様

いつもお世話になっております。
○○株式会社 山田太郎でございます。
先日はお忙しいところご足労頂きまして、ありがとうございました。

さて、先日の企画会議でご提案いただいた「***」についてですが、あれから社内でも検討した結果、前向きに検討したいと考えております。

つきましては、早々にお見積りをいただけますでしょうか。
勝手を申して恐縮ですが、予算編成の都合上、○月○日(○曜日)までにお送りいただければと存じます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

山田太郎
yamada@xxxx.com
株式会社 ○○
広告一部二課

〒1234-567
△△区○町1234-5
電話番号:xxxxxxxxxxxx
FAX   :xxxxxxxxxxxx

悪い例

(件名)お世話になっております。

いつもお世話になっております。山田です。
先日の企画会議で提案されました来年度の新製品「***」に関するお見積もりを出していただけますでしょうか。また、別件でご提案いただいた○○ですが、画像をお送りいただけますでしょうか?
まずは取り急ぎ、ご連絡まで。

山田太郎
yamada@xxxx.com
株式会社 ○○
広告一部二課

機種依存文字に注意

電子メールでは、使えない文字や記号があります。

  • 半角カタカナ
  • 丸付き文字(①、②、③)
  • ローマ数字(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)
  • カッコ付きの省略文字(㈱、㈲)
  • 単位記号(dl、cm)

これらの機種依存文字は、メールソフトによっては、うまく表示されない場合があるため、基本的には、使用しないほうが良いでしょう。

返信はすばやく

ビジネスのメールは、一両日中には返信を送るようにしましょう。返信が遅れると相手に不安を与えることがあります。
返信に時間がかかる場合は、 「○日までに連絡します」「分かり次第連絡します」などと返信するのも手です。

ビジネスのメール

好感度アップのアドレス帳活用法

eメールのアドレス帳に入力した名前は、相手のメールソフトに表示されますので、お客様や取引先の方の名前には「様」をつけて登録しておくと好印象を与えることができます。

「CC」と「BCC」

宛先以外の人にも同じメールを送りたい場合に便利なのが、「CC」と「BCC」です。
「CC」は、宛先の人に同様のメールを送ったことを知らせたい場合に使います。
「BCC」は、アドレスを伏せることができるので、他に受信者がいることを知られたくない場合や、他の受信者のアドレスを知らせたくないような時に使いましょう。

メールは便利ですが、連絡ツールとして万全ではありません。
重要な内容を伝える場合や緊急度が高い案件を確認する場合は、メールと並行して電話で詳細を確認したり、先に資料だけを送信して、詳しくは実際に会って話すなど、TPOに合わせて使い分けるようにしましょう。

おすすめのビジネスメール書籍

基本を学びたいなら

誰も教えてくれなかった ビジネスメールの書き方、送り方

ビジネスメールの書き方、送り方

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ビジネスメールの基本的なマナーやルールを分かりやすく解説する初級者向けのビジネスメール本。「『Re:』のまま返信してもよいか?」「カドの立たない返事の催促の仕方は?」など、ビジネスメールを書いている時にふと悩んでしまう素朴な疑問に答える。ビジネスメールにおける形式的な決まりだけでなく、パートナーとして快く仕事をするための「心のこもった」ビジネスメールの書き方を学ぶことができる。
ビジネスメールの基本を復習したい方はもちろん、これから仕事でビジネスメールを使用していく新社会人や学生にもおすすめの一冊。

会社に常備するなら

「きちんとした敬語と表現」がすぐに見つかる ビジネスメール言い換え辞典

ビジネスメール言い換え辞典

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「この書き方でいいか」「もっと別の言葉はないか」と悩んだときに辞書感覚でサッと使用したい、デスクのお供におすすめの一冊。

「敬語」で人間関係をスムーズに

正しい敬語は、相手に良い印象を与え、人間関係を円滑に保つ効果があります。 敬語はビジネス、プライベート問わず、あらゆるシーンで役立つものですので、しっかりとマスターしておきましょう。

敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つがあります。
「尊敬語」は相手を敬う言い方、「謙譲語」は自分がへりくだって相手を立てる言い方、「丁寧語」は、文字通り、丁寧な言い方です。

具体的な敬語の例

  • 「行く」・・・尊敬語「いらっしゃる」、謙譲語「伺う」「参る」、丁寧語「行きます」
  • 「言う」・・・尊敬語「おっしゃる」、謙譲語「申す」「申し上げる」、丁寧語「言います」
  • 「食べる」・・・尊敬語「召し上がる」、謙譲語は「頂く」「頂戴する」、丁寧語は「食べます」

「尊敬語」と「謙譲語」の区別方法

敬語の中で、特に分かりにくいと言われているのが、尊敬語と謙譲語の使い分けです。しかし、これには簡単な見分け方があります。それは主語をつけてみるという方法です。
尊敬語は、相手の行為に対して使うものなので「お客様」が主語になり、謙譲語は、自分や身内の行為に対して使うものなので「私」「私ども」が主語になります。迷ったときは、主語を入れ替えて、尊敬語か謙譲語かを正しく区別し、使い分けましょう。

マナーは相手を思いやる心の表れ

本来、マナーは、相手のことを思いやる心の表れです。常に相手の気持ちを考えて動くようにすれば、その気持ちは自然に伝わり、相手の好感度もアップするはずです。
ただし、当たり前ですが、実際に使って慣れていかなければ、マナーのスキルも上達しません。 最初は失敗してしまうこともありますが、積極的にチャレンジし、実践の中で、よりスマートなマナーを身に付けていきましょう。

おすすめ敬語・マナー書籍

基本を学びたいなら

話し方のマナーとコツ(暮らしの絵本)

話し方のマナーとコツ

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社会人デビューを控えている方はもちろん、今までの自分の話し方や振る舞いを改めて見直し、美しい日本語・マナーを身に付けたい人におすすめの一冊。

もっと敬語やマナーを深く知りたいなら

すべらない敬語

すべらない敬語

梶原しげる 著

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フリーアナウンサーによる破天荒だが奥深い敬語本。ただ単に「正しい敬語」を伝えるだけでなく「正しい敬語とはなにか?」を小気味のよい語り口で読者に訴えかける。歴代首相や有名司会者・アナウンサーのテクニックを分析しながら「敬語とタメ語の併用」「敬えない相手への敬語の必要性」「文化庁による敬語指針の歴史」など様々な角度から「敬語」に関する著者の考えが語られている。
敬語は大切だが、ときには「すべらない」程度に崩した敬語を使用するのもビジネスのテクニックの一つ。言葉とコミュニケーションについて考えさせられる一冊。